≪≪校長 西 秀夫≫≫
「かわいい子には旅をさせよ」という諺がある。昔の旅は大変つらいものだったから、子供は甘やかさず、
旅に出すことによって世の中の実相に触れさせることがもっとも良い教育になる、という意味である。昔の人の
旅への期待が分かる。
ところが今、旅行は楽しく快適なものの代表となった。君たちの九州大旅行においても、往復ジェット航空機,
九州を縦横に走る高速道路、大型バス、宿泊する豪華なホテルなどは、高度技術の粋を集めた、豊かさの象徴
と言えよう。現代の科学技術の進歩が旅行をつらいものから楽しいものへと変えた。しかし、
変わっていないと思うのは、旅行を通して世の中の実相を知って欲しいという、旅行への期待の心であろう。
君たちの行程には、雄大な自然や、文化遺産が豊富にある。例えば、明治維新の震源地とも言うべき鹿児島や、
太平洋戦争末期、今なら高校生ぐらいの若者達が万感の思いうぃ遺書に託して飛び立っていった知覧、
国際色豊かなハウステンボス、長崎では鎖国時代の海外文化や原爆と平和への祈りなどに触れることができる。
有明の海、柳川舟下りの情緒、今も活動を続ける桜島や、阿蘇の雄大な景観もある。
旅はまた、君たちの友情をはぐくむ機会でもある。高校生としての自覚ある行動により、心に残る旅行
となることを期待してやまない。
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