カナダ修学旅行を終えて 中学部主任 尾藤 容一
1995年菊華中学校開設にあたりさまざまな理念、方針が検討された中の一つに国際理解教育の推進という項目があり、具体的には英語教育に重点をおくという方針が決定された。カリキュラム上、中学の各学年とも外国人教師による英会話2時間を含む週7時間の英語学習の時間をとることとした。「聞く」→「話す」→「書く」という従来の英語学習とは異なる形の中から使える英語力の獲得をめざし、その中間点検として実際の英語社会での生活を体験するため、修学旅行を海外とし、現地家庭でホームステイをすることが決定された。
1995年4月新入生30名を迎え中学の教育活動がスタートするとともに、目的地選定の作業も進み、多くの候補地の中からカナダが選ばれた。
その理由としては、治安状態がよいこと、英語研修に実績があること、ロッキー山脈の雄大な自然の中での生活出来ること、オーストラリア・ニュージーランドは高校で行く可能性のあることなどが主たる理由であった。
担当業者も日本旅行でお世話になることとなり、1995年7月の修学旅行下見(尾藤担当)から本年7月1日の結団式までの2年間にわたる準備作業が行われ、旅行が行われる運びとなった。
【目 的】
● 国際教育理解と英語研修
● カナダの雄大な自然に親しみ、中学英語の総まとめとしての英語研修
● ホームステイを体験し、国際社会の一員としての自覚を高める
● 国際教育理解と英語研修
【日 程】
1997年7月3日〜7月17日
【目的地】
カナダ:バンフ及びバンクーバー
【参加者】
修学旅行として実施の為中学3年全員
【生徒アンケートの要約】
- 15日間のカナダ修学旅行は楽しかったですか
楽しかった……27 普通……3
- 15日間の日程について
長すぎる……3 ちょうどよい……12 短い……14
- 今回の修学旅行で一番思い出に残ったことは何ですか
ホームステイ……21 バンフ……5
- 英会話の学習について
先生の授業のすすめ方は
よくわかった……17 普通……10
授業でおもしろかったことは何ですか
英語オリンピック/外での授業/英語のゲーム/カナダの動物/
動きながらの授業/トーク/会話/菓子作り/国調べ/
6回の授業の回数は
多い……4 ちょうどよい……19 少ない……5
今回の英会話の授業でホームステイ中に役に立ったことがありましたか
役に立った……16 役に立たなかった……11
今回の英会話の授業はあなたの英語力向上に役立ったと思いますか
だいぶ自信がついた……12 変わらない……15
役立っていない……3
- ホームステイについて
ホームステイは楽しかったですか
楽しかった……24 普通……4 楽しくなかった……2
ホームステイの期間は
長すぎた……1 ちょうど良い……7 短すぎる……22
- ホームステイ先で日本と違うと思った事は何ですか
ご飯の内容/靴で教室に入れること/風呂/乾燥機/
シャワーを毎日浴びないこと/食事の前のお祈り/掃除をしない/
庭が広い/テレビを見るとき電気を消す/洗濯をまとめて行う/
料理と掃除/食事が油っぽい/父親が食事を作る/
トイレに鍵がない/就寝時間が早い/シャワーが朝が多い
- 機会があればまたホームステイをしたいですか
したい……27 したくない……1
- バンフとバンクーバーのベスト5
バンフ
1: コロンビア大氷原 2: カヌー 3: レイクアルイーズ
4: マウンテンバイク 5: ボーレイク
バンクーバー
1: ダウンタウンの買い物 2: キャピラノ渓谷
3: クイーンアエリザベス公園 3: ガスタウン 3: マーケット
【まとめ】
上記アンケートを考察していくと今回の修学旅行の初期の目的が達成され、
生徒達も自信をもって外国の生活を楽しみ、帰国していることがわかる。
全員の生徒が親元を2週間も離れたということは初めての経験であったが、
まあ無難に過ごしてきたといえる。バンフセンターの生活において友人間の意見
の対立は多少あったようであるが、クラスの仲間同士の話し合いですみ、
自己解決力も高まり成長のあとも見られた。
英会話の授業は3グループに分かれ、いずれもネイティブの先生が担当した。
先生により授業展開方法は異なっていたが、体を動かしながらのゲーム的感覚の
授業は生徒に好評であった。最終日、各グループ対抗の「英語オリンピック」では
各テーマに従ってグループのメンバーが協力しあい、英語の問題に取り組んでいたのには
感心した。
コロンビア大氷原やレイクアルイーズに代表されるロッキーの雄大な自然、宿舎の庭先にまで
現れるエルクの群れ、そのような地球に生きる私たちと自然や他の動物との関わりなどに思いを馳せ
たのは一人私のみではないと思う。
どうなることかと心配していたホームステイではあったが、「案ずるより生むが易し」の諺通り、
ほとんど問題もなく大部分の生徒が「楽しい」と感じ、「時間が足りなかった」と答えている。
さらに、27人もの生徒が再び「ホームステイをしたい」と答え、「高校2年生でのホームステイが楽しみである」
と発言している。
各ファミリーでの生活は日本の家庭生活とは異なる点も多く、異文化体験として貴重なものであったようである。
その中で再びチャレンジしたいという生徒たちの意欲を高く評価してあげたい。
このアンケートからも伺われるように、最初の海外旅行としては、成功裡に終了できたと考えている。
菊華学園としては、初めての全員参加の海外修学旅行であり、ましてや、中学校第一期生ということから
期待と不安が交差する中で準備が進み実施にいたった。保護者の皆様も同様な思いにかられていたことと思います。
しかし、生徒達はそのような不安や心配をものともせず、見事に目標を達成し、異国の地での生活を楽しみ有形無形の体験をし、
自らの将来の対し貴重な1ページを記してきたと思います。
私は、この生徒達の溢れるエネルギーとバイタリティーを高く讃えるとともに、菊華中学校の教育方針にご理解を頂き、
生徒達を暖かく送り出していただいた保護者の皆様に深く感謝するものであります。
今回の修学旅行の成功が、来年度以降の生徒達の海外研修旅行の範となり、菊華中学校の伝統となって
いくことを期待して筆をおきます。